大阪府は、コロナ禍で仕事を喪失し生活に困窮している外国人留学生を救うため、外国人留学生向に追加給を支給する制度を創設するための寄付(クラウドファンディング)への支援を実施する。吉村知事も、寄付を行うよう呼び掛けている。
大阪府は、新型コロナの影響で顕在化した社会的な課題に対して、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念を踏まえ、民間資金提供先である一般財団法人村上財団とNPOなどとの協働により地域の課題解決を図る取組みを実施している。
この取り組みの一つとして、令和3年度採択事業について、『外国人留学生向け成果型追加時給支援制度「OHINERI(オヒネリ)」』『おおさか10代給付型職業訓練・就職支援事業「テンセイ・キャンプ」』『泉北ニュータウンの子どもたちの社会的孤立を支える!子ども食堂ゴーストキッチンサポート事業』『コロナ禍の孤立や不安から子どもたちを守るチャット相談事業』『大阪府下のろう児・難聴児とその家族への出張型・オンライン支援プロジェクト』が採択された。この事業では、クラウドファンディングにより調達した資金と同額が村上財団から資金提供される仕組みとなっており、今回は各団体がクラウドファンディングを開始した。
『外国人留学生向け成果型追加時給支援制度「OHINERI(オヒネリ)」』を実施するのは、一般財団法人の大阪労働協会となる。目標金額は500万円となり、サービス運営予定期間は2021年7月1日から2022年3月31日となり、支援金は、運営費用などを除いたすべての額を外国人留学生支援に充てるとしている。
この事業は、日本人同様にコロナ禍で仕事を喪失し、生活に困窮している外国人留学生を救うものであり、勤務成果に応じ追加給を支給する制度を創設するものとなる。この団体が聞いた声として、「韓国出身の留学生は、アルバイト先を失った友人が休学して韓国に帰国」「台湾出身の留学生は、叔母さんの話に憧れて日本へ」「タイ出身の留学生は、日本の文化に興味があり留学し、コロナ禍で孤独な日々」などがあるとしている。
大阪府知事の吉村洋文氏からの応援メッセージでは、一般財団法人大阪労働協会が行う外国人留学生の支援は、2025年大阪・関西万博に向けて、外国人材の活躍の重要性が増す中、大阪府としても重要なテーマであり、ぜひ応援したいと思っており、皆さまの寄付が村上財団のマッチング寄付により2倍になるため、ぜひ皆さまにも、寄付を通じて事業にご参加いただければ嬉しく思いますとの旨を述べている。