愛知県は、「あいち観光戦略2021-2023」を策定した。
愛知県では、愛知県観光振興基本条例に基づき策定した、「あいち観光戦略」の計画期間満了に先立ち、社会経済情勢の展望や観光の質的・量的変化等を踏まえた、新たな計画の策定作業を進めてきた。この結果、新たな計画「あいち観光戦略2021-2023」(計画期間:2021年度~2023年度)が策定された。
今回策定された観光戦略によると、2030年頃までの大規模事業・プロジェクトとしては、2021年の東京オリンピック・パラリンピック開催、2022年秋のジブリパーク開業、2025年の大阪・関西万博開催、2026年の第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)開催、2027年度のリニア中央新幹線(品川・名古屋間)開業、があるとしている。
施策立案・実施にあたっての基本的な方針として、地域連携・県民参加とSDGsの実践が挙げられており、県民参加の促進が挙げられている。具体的には、地域に根差した「ツウ」な魅力を磨き上げ、旅行者に感動を与えるレベルにまで引き上げていくためには、地域の観光関連事業者やそのスタッフなどが重要な役割を担うが、併せて県民がその魅力を十分に理解し、誇りに思い、自分自身も県内観光を楽しみ、他者に推奨したいという意識を持つことが重要であるとしている。そのため愛知県では、施策の立案・実施において県民参加を促進していくとしている。
施策の柱としては、『あいち「ツウ」リズムの推進』『受入れ体制の整備・充実』『観光交流拠点としての機能強化』『MICE の誘致・開催、Aichi Sky Expo の活用』『持続可能な観光の実現』『ウィズコロナ・ポストコロナへの対応』となる。
『受入れ体制の整備・充実』では、「多言語化の促進等による利便性の向上」「多様な宗教・信条等への対応支援」「多様な旅行・宿泊ニーズへの対応」「ユニバーサルツーリズムの推進」「旅行者の安全・安心の確保」が挙げられている。「多様な宗教・信条等への対応支援」では、多様な宗教・信条等を持った人々が自国以外の国や地域へ旅行する機会が増えているとして、特別な配慮が必要な宗教・信条等への対応を支援することで、訪日旅行者の取り込みを図るとともに、旅行者に快適な旅行を提供できる地域づくりを行うとしている。