日本政府は、新型のコロナウイルス感染症に関する水際対策を緩和させて国際的な人の往来を再開させる方針に関して、タイとベトナム以外の14カ国・地域に関しては、現時点においては具体的な時期的な見通しを含めて公開できるような段階にはないとの見解を示した。
7月30日に実施された外務報道官会見で、記者から「昨日の夜に、ベトナムとタイの水際緩和で、日本入国のための受入れ手続開始を発表されました。4プラス12で16か国のうち2か国が始まったということで、残る14か国・地域があると思うのですが、時期的な見通しも含めて、今後の流れなどを説明いただけますでしょうか」との旨の質問が行われた。
この質問に対して外務報道官は「まずタイ、ベトナムとの間について、7月29日から、両国との間で14日間の自宅待機といった現行の防疫措置は維持しながら、更にそれに加えた一定の防疫措置を課す中で、双方向の往来を再開する『レジデンストラック』の手続を開催することになったということです。今後、その行動範囲を限定した形でのビジネス活動を可能とする『ビジネストラック』についても、引き続き調整を進めていくことになっております」との旨のベトナムとタイにおける状況を説明した。
その後に「タイ、ベトナム以外の当初の4か国中の残りの2か国、及び7月22日のコロナ対策本部、国家安全保障会議の決定によって、12か国・地域との間の往来の再開について調整協議に入ることに関しては、まさに7月22日にその意思決定を行って、それぞれの国・地域との間で、今後、詳細についてやり取りをさせていただくことになっていますので、現時点において、具体的な時期的な見通しであるとか、そういったものがまだお話できるような段階にはありません。いずれにしましても、先の2か国も含めて、準備の整ったところから順次そういった枠組みについて決定をして、それを実施に移していくというふうに考えております」との旨の見解を示した。