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ベトナム政府は、ロシア政府から購入した6隻のキロ級潜水艦を全て受け取り、最後の一隻がカムラン湾に到着した事を発表した。
ベトナム政府では、2009年にグエン・タン・ズン前首相がロシアに訪問した際に、両国間の防衛協力を強化する一環として、ロシアの潜水艦6隻を総額20億USドルで購入する事を決定していた。この契約に基づき、2013年秋から順次完成されていた潜水艦を受領しており、潜水艦を運航するために必要な訓練もロシア政府から受けていた。
ベトナム政府が購入した潜水艦は、ロシア海軍の通常動力型潜水艦であり、最新の陸上攻撃巡航ミサイル等が搭載可能となっている。水深3百メートルまで潜航する事が可能であり、最大で45日の航海が可能となっている。52名が乗り込む事が可能であり、静粛性が高い事からも、探知されにくいと言われている。
ベトナム政府は、中国政府と南シナ海の領有権問題で争っているために、海上における防衛力の強化を急ピッチで進めている。中国政府もベトナム政府が購入したロシア政府のキロ級潜水艦を12隻程度所有しており、他の潜水艦を合わせると合計で70隻程度を所有しているとみられている。日本政府が所有している潜水艦は、高性能な「そうりゅう型潜水艦」を含む18隻(練習艦2隻を含む)であり、数の上では中国政府に大きく離されているため、2024年までには24隻体制とする方針である。
【ベトナムが受領した潜水艦の一覧(艦名:艦番号)】
ハノイ:HQ-182
ホーチミン・シティ:HQ-183
ハイフォン:HQ-184
カインホア:HQ-185
ダナン:HQ-186
バリア・ブンタウHQ-187