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ベトナム中央銀行とベトナム政府は、ベトナム通貨のドンの基準レートを1%切り下げ、1ドル=2万1890ドンとしたことを19日に発表した。同時に、許容変動幅も現状の2%から±3%に拡大した。
今回のドンの基準レートの切り下げは、中国の人民元の切り下げを受けて、ベトナム産の製品の競争力を確保するために実施された。基準レートの切り下げは、今年の1月、5月にも実施されており、今年に入り3回目の切り下げとなる。これにより、中国からベトナムへの輸出増を一時的に抑制する事が可能となるが、輸入品に対しては逆に物価が上昇するため、インフレなどを誘発する危険がある。
ベトナム政府は「今回の通貨切り下げおよび許容変動幅の変更は、中国の人民元の切り下げに対する迅速な対抗策として実施した。今回の施策により、2016年初旬までの間の国内外の市場からの様々な事象に耐える事が可能となり、ベトナム製品の競争力を保つ事も可能となった。また、為替レートを安定させるために、各種の金融政策を実施する用意は出来ており、必要に応じて保有している外貨を販売する準備も出来ている。」と発表した。