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日本政府は、タイの国境地域におけるキノコ栽培所建設を支援するため、2,663,000 バーツの無償資金協力を実施する。
タイの国境地域では、少数民族が多く生活し、農業に従事しているが、十分な世帯収入を得られず、麻薬密輸やバイク窃盗などの犯罪に走るケースが多い状況であった。国境警備警察では、国境警備警察学校を設立し、農業従事による自立に向けた支援提供する職業訓練センターを運営している。カンチャナブリー・パノムトーウン郡では、電気が通っていない地域で安定的な農業や経済的自立が困難な地区があり、キノコ栽培は、電化されていない地域でも食料確保・自立につながるものとして期待されているが、現状では同センターではキノコ栽培の研修の全てが行えないことから、必要な機材の整備につき要請があった。
そのため、日本政府は、この要請に応えるかたちで「カンチャナブリー県職業訓練センターにおけるキノコ栽培所建設計画」に2,663,000 バーツの草の根・人間の安全保障無償資金協力を実施することを決定した。この支援では、栽培施設の建設(4工場)と機材整備を行う。この支援により、国境警備警察職業訓練センターにキノコ栽培機材が整備され、苗床を購入し育成するのみに留まっていた研修をキノコ栽培全行程に拡充することができることとなる。また、この国境地域においてキノコ栽培が根付くことにより、センターの卒業生及び同家族の経済的自立に裨益することが期待される。