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アセアン各国は経済発展に伴い、電力不足に悩まされており早急な対策に追われている。
水力発電により比較的エネルギーに余裕があるラオスも、先日の記事でも報じている通り(ラオスは原子力技術・・)原子力技術の活用を進めている状況であった。この様な状況を受けて、アジア開発銀行(ADB)は、日本政府から18億円(1765万ドル相当)の拠出金を得て、アジア・太平洋地域に低炭素技術を提供することを先月の6月25日に発表した。
アジア・太平洋地域は経済の急成長に伴い、温室効果ガスの主要な排出元となっており、当地域からの二酸化炭素の排出量は2010年には世界全体の43%を占めているが、2035年には50%に達するとの予測もある。多くの低炭素技術は、高額な初期費用や、期待された効果が得られない可能性が高いといったリスクの思い込みが、採用の足かせとなっていた。今回の取り組みにおいては、初期コストを無償資金で支援するほか、技術支援を行い、それらの問題解決を目指す。
支援対象国は、日本との二国間クレジット制度(JCM )に参加している8カ国となる。アセアン地域内では、カンボジア、インドネシア、ラオス、ベトナムが該当する。それ以外の対象国は、バングラデシュ・モルジブ・モンゴル・パラオである。対象国は今後増える見込みである。
この件はアセアン各国のメディアは好意的に報じており、期待する声が多かった。この様な取り組みは、アジアの経済発展に貢献するだけでなく、日本のイメージアップにも繋がりそうである。