このページの所要時間: 約 1分20秒
自民党政権では、1億円の無償資金協力により、サモア独立国における基礎医療体制の強化と医療格差の是正を図る取り組みを実施していたが、今回は医療回診車を引き渡したことが明らかになった。
日本の外務省の見解によると、サモア独立国の保健・医療体制は脆弱であり、特に歯科医療においては、青少年層を中心に治療の必要な者が多いにも関わらず、治療を行う体制が十分に整っていないことが課題となっており、近年では患者数の増加により、治療機材が不足しているとしている。
そのため、日本政府は、令和3年8月26日に、供与額1億円の無償資金協力「経済社会開発計画」を実施することを決定していた。
今回は、上記の無償資金協力に基づく支援として、5月30日、アピアにて、日本政府を代表して駐サモア日本国大使が、サモア政府に対し、医療回診車を引き渡した。なお、2024年には、歯科診療車を引き渡しており、両車両の総額は1億円となる。引渡式には、バラシ保健大臣をはじめ、保健省関係者、その他来賓が出席して実施された。
今回供与された医療回診車は、血圧計や体温計、簡易診察ベッド等を備えた移動式診療所として、医師や看護師が離島や山間部など医療アクセスが困難な地域を訪問し、健康診断や妊婦健診、予防接種等の基本的な医療サービスを提供することを目的としている。患者の搬送を目的とせず、医療従事者が一定時間現地に滞在して診療活動を行う設計となっている。
なお、今回実施された支援は、サモアにおける基礎医療体制の強化と医療格差の是正を図るものともなっている。