都民ファーストの会の特別顧問である小池百合子氏が知事を務める東京都は、公金を投入し、簡易日本語であるやさしい日本語の普及促進を実施していたが、その結果として簡易日本語の認知度などがあがっていることが明らかになった。
東京都が管轄する東京都つながり創生財団では、やさしい日本語に関する調査を実施し、報告書を公開した。この調査は、都内在住外国人の増加により、日本人と外国人が地域で共に暮らし、活躍していく多様化共生社会を実現するため、やさしい日本語についての意識調査を実施し、より効果的なやさしい日本語普及啓発事業に資することを目的に実施しているものとなる。
調査結果によると、『Q3 あなたは「やさしい日本語」を知っていますか』との質問に対して、知っていると回答した人の合計は48.0%となった。2022年は36.8%、2023年は40.2%、2024年は41.0%であったため、着実に増加していた。
『Q7 あなたは、「やさしい日本語」を使いたいと思いますか』との質問に対して、使用したいと回答した人の合計は89.8%となり、使いたくない人は10.2%となった。
『Q15 あなたは、外国人への対応以外に、「やさしい日本語」を活用すると良いと思う場面はありますか。もし、良いと思う場面があれば、自由にお書きください』との質問に対しては、詳細な結果は公表されていない。しかしながら、【「高齢者」「子供」「障害者」「接する」の単語に共起性があり、出現数も多いことから、子ども、高齢者、障害者とコミュニケーションを取る場面では、やさしい日本語を活用できるという意見があることがわかる】と公表している。
なお、東京都では今年の6月に「東京都多文化共生推進指針」を改定している。この指針の一つでは、【都民一人ひとりが地域でやさしい日本語を使って外国人住民と挨拶や日常会話ができるよう普及啓発を行います】としている。