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坂本農林水産大臣は、現行の技能実習制度を発展させた、新たに日本で外国人の育成を行う育成就労制度が創設されることにともない、日本の農業分野が外国人から選ばれる産業となるように進めていく方針であることを明らかにした。
5月24日に実施された定例記者会見の際に、記者から、「今週、衆議院を通過した技能実習制度の後継制度としての創設を盛り込んだ法案について、政府原案から国会審議を経て修正が加わり、地方から賃金の高い都市部への人材流出に対する措置を国に求めるような条文が加わりました。特に、農水省が所管する農業、漁業であれば、人材が流出する側の地方での育成就労制度の利用者が多くなることが見込まれますが、こうした修正が加わったことについて、受け止めと今後の対応方針等があれば聞かせてください」との旨の質問が行われた。
この質問に対して、坂本農林大臣は「現在法案審議中の育成就労制度においては、一定の要件を満たす場合に、同一業務区分内で本人意向による転籍が可能とされています。今回の修正案に盛り込まれた内容についても留意しつつ、転籍については、計画的な人材育成の観点や地方等における人材確保に配慮し、外国人の人権保護・労働者としての権利性を高めることを通じて、農業分野が外国人から選ばれる産業となること等を念頭に検討していく必要があると考えています。今後、政府内で具体的な制度設計を行っていく際には、農水省として、農業現場の声をよく聞きながら、法務省等の関係省庁と連携してまいります」との旨を述べた。