岸田政権では、スマートフォン・PCなどの通信端末を用いてNHKの放送番組などを視聴する意思を持って一定の行為を行った者に対して、受信料の徴収を行う方針で検討を進めていることが明らかになった。
日本政府では、日本放送協会のインターネット配信の在り方等について検討することを目的とした検討を実施した結果、「公共放送ワーキンググループ第2次取りまとめ(案)」が作成された。この案が作成されたことにともない、案に対しての意見募集が1月30日から2月20日にかけて実施されている。
「公共放送ワーキンググループ第2次取りまとめ(案)」によると、「地上波テレビ放送以外の放送のインターネット活用業務の在り方」の「地上波ラジオ放送」の「財源と受信料制度」では、【必須業務としてのインターネット活用業務に係る受信料については、NHK の放送を受信することのできる受信設備を持たないが、スマートフォン・PC 等の通信端末を用いてNHKの放送番組等を視聴する意思を持って能動的な一定の行為を行った者であれば、汎用的な通信端末を NHK の放送番組を視聴するための「受信設備」として「設置した」と評価することについて、国民・視聴者の理解を得られやすいものと考えられることから、このような「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者」と同等と評価される行為を行った者に対して、受信料制度における公平負担の観点から、費用負担を求めることを基本とすべきとした】との旨を述べている。
「国際放送」の「必須業務化の是非」では、【国際放送は、我が国の情報の国際発信においてフラッグシップの役割を担い、我が国に対する正しい認識・理解・関心の醸成、国際交流・親善の増進、経済交流の発展、在外邦人への情報提供といった重要な役割を担っている。インターネット活用業務の意義は特に大きく、個別の特性や事情等を考慮しても、原則のとおり、当該業務を必須業務化することが適当である】との旨を述べている。「財源と受信料制度」では、【国際放送の必須業務としてのインターネット活用業務に係る費用負担は、放送波による受信者との公平負担の観点から求めないことが適当である】との旨を述べている。