日本の林芳正外務大臣はバングラデシュ人民共和国のアブドゥル・モメン・外務大臣と、日・バングラデシュ外相会談を4月11日に実施した。
両者は、「外交関係樹立50周年の節目を迎えた日・バングラデシュ関係」「防衛協力」「ミャンマー・ラカイン州からの避難民問題」「ウクライナ情勢」に関しての意見交換を実施した。
「外交関係樹立50周年の節目を迎えた日・バングラデシュ関係」に関しては、林大臣は、モメン大臣の訪日を歓迎した上で、本年外交関係樹立50周年の節目を迎えた日・バングラデシュ両国の包括的パートナーシップを更なる高みへと発展させるべく、緊密に連携していきたい旨を述べた。モメン大臣は、この節目の年に両国関係を共に盛り上げていきたい旨を述べた。
「防衛協力」に関しては、外交関係樹立50周年の幕開けとして1月に海上自衛隊艦船がチッタゴン港に寄港したことを歓迎し、こうした安全保障面での協力を積み上げていくことで一致した。また、両大臣は、両国が共有する『自由で開かれたインド太平洋』の考えの下、東南アジアとインド亜大陸を結ぶ戦略的要衝に位置するバングラデシュの更なる発展に向けて、『ベンガル湾産業成長地帯(BIG-B)』構想の下での各種インフラプロジェクトを含め、引き続き協力を進めていくことを確認した。
「ミャンマー・ラカイン州からの避難民問題」に関しては、引き続き協力していくことを確認した。林大臣から、日本が他国に先駆けてバシャンチャール島に移住する避難民の人道支援を実施するなど、バングラデシュの取組を後押ししている旨を述べ、モメン大臣から日本の支援への謝意が示された。
「ウクライナ情勢」に関しては、林大臣から、ロシアによる侵略は欧州のみならずアジアを含む国際秩序全体の根幹を揺るがす深刻な事態であり、このような力による一方的な現状変更を決して認めてはならない、民間人に危害を加える国際法違反の行為も厳しく非難する旨を述べた。モメン大臣からも、ウクライナ情勢を深く懸念している旨の発言があり、両大臣は、安保理改革に関する議論を含め、引き続き緊密に連携していくことで一致した。