静岡県の知事直轄組織政策推進局総合政策課は、新ビジョン「富国有徳の美しい“ふじのくに”の人づくり・富づくり」の評価に係る意見の募集を開始した。海外に関する政策に関しては、外国人留学生の受入増加を目指すとともに、外国人県民も生活しやすいさらなる多文化共生の地域づくりを目指すことなどが挙げられている。
静岡県では、平成30年3月に県民から幅広い意見を受けて、新たな総合計画「静岡県の新ビジョン 富国有徳の美しい“ふじのくに”の人づくり・富づくり」を策定し、新ビジョンが目指す「県民幸福度の最大化」の実現に向けて、8つの政策体系のもと具体的な取組を実施している。昨年度からスタートした新ビジョンに掲げる8つの政策を着実に推進するため、アウトカム指標である「成果指標」によって目標達成に向けた施策の効果を測り、アウトプット指標である「活動指標」によって施策の進捗状況の確認を行っている。今回は、自己評価案がまとまったため、県民から評価案について広く意見や提案を募集することとなった。
ビジョンで策定されている8つの政策は、以下となる。
1.命を守る安全な地域づくり
2.安心して暮らせる医療・福祉の充実
3.子どもが健やかに学び育つ社会の形成
4.誰もが活躍できる社会の実現
5.富をつくる産業の展開
6.多彩なライフスタイルの提案
7.“ふじのくに”の魅力の向上と発信
8.世界の人々との交流の拡大」となる。
4-2『次代を担うグローバル人材の育成』では、「留学・海外交流の促進」「国際的・専門的な学びの提供」「魅力ある高等教育の振興」の施策が設けられている。この施策の目標は、海外に留学する大学生や高校生を増やすとともに、外国人留学生の受入を増やし、海外交流を促進する、などが挙げられている。この施策に対しての今後の施策展開は、日本人学生の海外留学を促進するとともに、外国人留学生の受入増加を目指すとしている。なお、「留学・海外交流の促進」への2020年予算は0.76億円、「国際的・専門的な学びの提供」への予算は5.3億円、「魅力ある高等教育の振興」への予算は673.3億円となっている。
4-3.『誰もが理解し合える共生社会の実現』では、「多文化共生社会の形成」「人権尊重と人権文化が定着した地域づくり」「ユニバーサルデザインの推進」の施策が設けられている。この施策の目標は、異なる文化や生活習慣についての相互理解を深め、外国人県民も安心して生活を送り、活躍できる環境を整備する、などが挙げられている。この施策に対しての今後の施策展開は、外国人県民も生活しやすい多文化共生の地域づくりを目指すともに、相互理解促進人材(外国人ボランティアなど)活動件数の維持を目指し、やさしい日本語のさらなる普及を目指す、としている。なお、「多文化共生社会の形成」への2020年予算は1.94億円、「人権尊重と人権文化が定着した地域づくり」への予算は1.24億円、「ユニバーサルデザインの推進」への予算は5百万円となっている。