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厚生労働省は、旧連合軍兵士が持ち帰った旧日本兵の遺留品の返還業務を行う事業者を公募した。
厚生労働省では、旧連合軍兵士が持ち帰った旧日本兵の遺留品について、返還依頼があった場合、当該遺留品に書かれた氏名等を手掛かりとして、当局が保管している名簿等の資料で元の持ち主を特定し、都道府県・市町村の協力を得て持ち主またはその遺族の所在調査を行ったうえで返還している。しかし近年では、海外のボランティア団体からの依頼件数が増加していることなどの理由により、遺留品返還業務の迅速な対応を図ることを目的として、この事業を実施する事業者を公募した。
この事業は「戦没者遺留品の返還に伴う調査一式」として実施される。この事業では、旧日本兵の遺留品について返還依頼があった場合、遺留品に記載されている氏名等を手掛かりに元の持ち主を特定して元の持ち主または遺族の所在調査を行い、遺留品の返還を行うものである。そのため、遺留品を取得した場所や記載のある氏名・地名等から、情報を持っていると思われる戦友や遺族等に関係する幅広いネットワークを活用すると共に、広報も併せて活用することも含め、現在の所在を確認し、遺留品の返還について意向を確認するものである。また、遺族を特定できず返還先のない遺留品の処遇には適切な措置を図り、遺留品調査・返還を目的としている海外のボランティア団体とも連携・協力して、遺留品の早期返還にも努める。