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在タイ日本国大使館は、日本政府が実施していたタイの貧困孤児などのためのコミュニティラーニングセンター整備支援が完了したことにともない、引渡し式典が開催されたことを発表した。
大使館の見解によると、タイは世界で最も貧富の格差が大きい国の一つであり、特に地方では農林水産業以外に仕事が少なく、最低賃金水準である一日約340バーツ(約1,300円)程度しか得られない生活をしている人も多くおり、このような貧困家庭の子どもたちは、家計が苦しいことに加え、家庭内暴力や薬物問題の影響から、十分な情報を得ないまま人身取引の被害者となるケースも少なくないとしている。
そのため、日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力として「バンコク都ワットアルンにおける貧困孤児等のためのコミュニティラーニングセンター建設計画(総額2,134,200バーツ)」の支援を実施することを決定していた。この支援は、人身取引の被害のおそれが高い生徒を受け入れる団体であるコミュニティ・ラーニングセンターが、寺院内で新たな教育施設を建設できないことから、地下教室建設と天井部分の補強施工の整備支援を行うものとなる。
引渡し式典には、バンコク都事務次官、教育省インフォーマル教育推進事務局長代理、コミュニティラーニングセンターのディレクター、在タイ日本国大使館から梨田大使などの関係者が出席した。