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日本政府は、ラカイン州・カチン州・シャン州北部における人道状況への支援と、ラカイン州における人道支援と開発支援を行うため、総額37億円の無償資金協力を実施することを発表した。
ラカイン州・カチン州・シャン州北部における人道状況への支援は、国際連合世界食糧計画(WFP)、国際連合児童基金(UNICEF)、国際連合人口基金(UNFPA)の3機関を通して実施される。この支援は、ミャンマー・ラカイン州北部のマウンドーにおいてアラカン・ロヒンジャ救世軍(ARSA)による治安部隊襲撃事件が発生し、カチン州・シャン州北部における国軍と少数民族武装勢力との衝突が激化したことにより多数の国内避難民が発生しているため、これらの避難民にたいして実施されるものである。この支援では、食料配給・児童教育・モバイルクリニックなどによる基礎保健サービス提供など各国際機関がニーズに即応した支援を実施することで、この地域の安定化と生活環境の改善に向けたミャンマー政府の取組の推進に寄与することを目的としている。
ラカイン州における人道支援及び開発支援は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と国連開発計画(UNDP)を通して実施される。この計画は、ラカイン州で発生した襲撃事件からバングラデシュに流出した避難民の帰還に向けた環境整備のため、紛争影響地に残留している住民や国内避難民に対して国内避難民キャンプでの生活物資の供与や女性への農業技術などの職業訓練や既存シェルターの修復などの支援を実施し、避難民が元々居住していた地域での調査や必要な基礎インフラの整備などを実施する。