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アジア開発銀行(ADB)は、アジア地域におけるインフラプロジェクトの開発を促進させるために、民間機関からの資金投入を加速させることを目的として、日本の3メガバンクのみずほ銀行・三菱東京UFJ銀行・三井住友銀行を含むグローバル銀行の8つと共同アドバイザー契約を締結したことを5月4日に発表した。
ADBの試算によると、成長著しいアジア地域では2010年から2020年の間における各種インフラ(湾岸・空港・道路・鉄道・水など)整備に、8兆円が必要となる見込みである。これらの支援をADBが直接資金を提供するだけでは満たせないため、民間機関からの投資および官民パートナーシップ(PPP)の支援が必要とされていた。
今回の発表によると、共同アドバイザー契約を締結した銀行は、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、BNPパリバ、クレディ・アグリコルCIB、HSBC、マッコーリー・キャピタル、ソシエテジェネラルの8つの民間銀行となる。これらの銀行とADBは、インフラ金融に関する専門知識や経験を活用して、現地の政府へのアドバイスを実施し、インフラプロジェクトの案件形成を促し、民間資金の導入を図る。ADBは自身による資金提供も継続して実施するが、官民パートナーシップを活用することにより、より効率的な開発が可能となる見込みである。
みずほ銀行もADBとの契約締結を実施したことを5月7日に発表しており今後は、プロジェクトファイナンス等での豊富な実績と経験をもとに、プロジェクトへの初期段階からの関与、入札手続きの支援、融資スキームの検討等を通じて、インフラプロジェクトを推進し、アジア・大洋州地域の経済発展に貢献していくことを表明している。