愛知県は、中国市場を対象としてFIT(海外個人旅行)向け観光プロモーションを実施し、愛知県の観光資源に対する理解を深めてもらうための取り組みを実施することを発表した。
愛知県の見解によると、訪日外国人旅行者数は毎年増加を続けており、2019年の年間訪日外国人旅行者数は3,188.2万人と過去最高を記録したところであり、この8割以上を占めるアジア地域においては、近年訪日旅行の形態が団体旅行から個人旅行へとFIT(海外個人旅行)化が進んでいる。そのため愛知県では、中国市場を対象としたFIT(海外個人旅行)向け観光プロモーションを実施するため、この事業を実施する事業者の募集を開始した。
この中国向けプロモーションは『アジア観光客誘致促進事業(中国)』として実施される。この業務では、大都市圏を中心にFIT化が進展している中国において、FITが多く利用するインターネット上だけで取引を行う旅行会社OTA(Online Travel Agency)と連携して、FITに影響力を有する人物KOL(Key OpinionLeader)を招請し情報発信を行うとともに、中国・上海市において、個人旅行者向け観光説明会を開催する。また、OTA担当者を招請して中国市場へ訴求できる愛知県の観光コンテンツの開発を行い、中国から本県への誘客を促進する。具体的に実施する必要がある業務は、『KOL招請及び県内視察の実施』『現地観光説明会の開催』『記録、写真、礼状及び業務報告について』となる。
『KOL招請及び県内視察の実施』では、中国のFITに影響力のあるKOLを2名以上招請する必要がある。KOLのうち少なくとも1名は、実施する現地観光説明会において、招請内容を踏まえたプレゼンテーションが可能な者とする必要がある。招請日程は、2020年5月頃3泊4日を想定している。行程などに関しては、フライトは原則として中部国際空港インアウトの直行便とし、食事は愛知らしさを意識したものとし、被招請者の文化的背景やアレルギーなどに配慮したメニューとする必要がある。情報発信にかんしては、招請期間中は各KOLがアカウントを保有するSNSに招請内容を1日につき2回以上投稿する必要があり、掲載記事は中国語400文字以上、写真20枚以上とすること。
『現地観光説明会の開催』では、2020年6月上旬頃に、中国の上海市で、訪日旅行に関心の高い個人旅行者100名程度に向けて実施する必要がある。適切な会場を確保して準備設営し、会場には説明会終了後に個別相談できるスペースを用意する必要がある。また、愛知県のPRとなるクイズ大会等を企画する必要もある。