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海上保安庁は、インド太平洋海域の法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化を目指して、海賊対策等のため巡視船つがるをブルネイとフィリピンに向けて6月17日から7月14日の予定で派遣することを発表した。
派遣される巡視船は、函館海上保安部所属のヘリコプター1機搭載する巡視船つがるとなる。予定しているスケジュールは、6月17日に函館港を出港し、26日にブルネイ・ダルサラーム国のムアラ港に入港し、ブルネイ王立警察に対するワークショップなどを行い、28日にムアラ港を出港し、フィリピン沿岸警備隊との連携訓練を行う。7月1日にフィリピン共和国のダバオ港に入港して、三国合同排出油防除訓練を行い、5日にダバオ港を出港し、14日に函館港に入港する。
ブルネイ・ダルサラーム国は、日本にとって主要な海上輸送ルートが存在する南シナ海に面し、長年にわたる貿易相手国であるが、ブルネイ隣国のマレーシアやフィリピン周辺海域では海賊・武装強盗事案が発生している。そのため、その海上輸送ルート周辺海域の公海上をしょう戒しつつ、ブルネイ王立警察の事務所が所在するムアラ港に寄港し、海上保安業務等に関するワークショップや意見交換を実施する予定である。
フィリピン共和国は、近年ではスールー海・セレベス海において船員の誘拐を目的とした海賊・武装強盗事案が発生している。そのため、フィリピン政府により設定されたミンダナオ島南部バシラン海峡の推薦航路上において、フィリピン沿岸警備隊の巡視船と会合し、連携訓練を実施する予定である。また、油防除分野での連携強化を図ることを目的として、海上保安庁、フィリピン沿岸警備隊、インドネシア海運総局との排出油防除訓練をダバオ港沖合において実施する予定である。