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日本の外務省は、バングラデシュの沿岸部と内陸水域における人命救助を担うバングラデシュ沿岸警備隊に対して、救助艇を供与する約27億円の無償資金協力を実施する事を発表した。
バングラデシュでは、国土の約9割が標高10メートル以下の低平地であるために、内陸水域における水上交通は主要交通手段の一つとなっている。しかし、重大な船舶事故や来襲するサイクロンによる事故が多発しており、バングラデシュでの船舶事故による死亡者数は世界最多の水準に達していた。また、バングラデシュが所有する救助艇は30年近く使用され性能が劣化しており、隻数も十分でないために、救助活動に支障を来していた。
そのため日本政府は、無償資金協力「沿岸部及び内陸水域における救助能力強化計画」として、バングラデシュ沿岸警備隊に対して救助艇を供与する支援を実施する事を決定した。この支援が実施されることにより、沿岸部における救助の際の救助艇の総収容可能人数が2017年実績値の230人から2023年には520人に増加する事となり、バングラデシュの河川交通の安全性の向上に寄与することが期待されます。