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日本の独立行政法人である国際協力機構(JICA)は、イラク共和国のバスラ製油所の改良により環境規制に合致した高品質な石油製品の増産に貢献するため、2,030億6,000万円の円借款を実施することを発表した。
JICAの見解によると、イラクは長年続いた戦争の影響などを受け、多くの製油施設が稼働停止状態に至ったことや設備の老朽化などにより、国内で産出される石油の精製が追いつかず、原油確認埋蔵量世界5位の産油国であるにも関わらず、ガソリン等の石油製品を輸入により賄っている状況であるとしている。
そのため、今回は、「バスラ製油所改良事業(第五期)」を対象として2,030億6,000万円を限度とする円借款貸付契約に調印することとなった。この支援は、FCCコンプレックスの導入により、イラク経済の最重要セクターである石油セクターにおいて環境規制に合致した高品質の石油製品の精製を可能にし、イラクの経済・社会復興に寄与することを目的とするものである。
なお、この事業に対しては、第一期から第四期までの円借款(合計約3,051億円)を供与済みであり、今回の円借款は第五期分として供与するものとなる。