神奈川県は、第11期の第10回目となる「外国籍県民かながわ会議」を開催した。
「外国籍県民かながわ会議」は、外国籍県民の県政参加を推進し、外国籍県民が自らに関する諸問題を検討する場を確保するとともに、ともに生きる地域社会づくりへの参画を進めることを目的として設置されているものである。現在の第11期の委員は、合計で15名おり、出身国の内訳は中国3人、韓国2人、ベトナム1人、フィリピン1人、インド1人、ブラジル2人、アメリカ2人、タイ1人、インドネシア1人、ケニア1人となっている。
第10回目は『ICTツールを活用した外国籍県民への情報提供』『マンパワーを活用した取組』『人権関係』『教育関係』などのテーマを話し合った。出席した委員は13名となり、かながわ国際政策推進懇話会委員からは合計で5名(JICA横浜、地球学校理事長、慶應義塾大学経済学部教授など)が出席した。
『人権関係』では、委員側の部会長からは「地方参政権については、外国人側から話をしないと進んでいかない。これからは外国人にも地方参政権が必要という思いで、提言したい」「いきなり地方参政権というのは確かにハードルが高いが、住民投票からクリアして、次に地方参政権という順番にした方がよいのか」「私がこの問題を諦めずにアピールしていこうと言った理由は、外国人が参政権を強く求めており、せっかく県民会議として集まっているので、この提言を出してもいいのではないかと思ったからである」などの意見が出ていた。
これらの意見に対しては、かながわ国際政策推進懇話会委員からは「順番の良し悪しは明言できないが、住民投票は実現している自治体が複数あるが、地方参政権は、現在の政府だと見込みが小さい」「地方参政権導入の提言はしてほしいと思うが、多文化共生の視点は国籍関係なく、県民自身が意識できないといけないことだと考える」などの意見を出していた。