岐阜県は、「第4期 岐阜県外国人材活躍・多文化共生推進基本方針(案)」に対する県民意見募集(パブリック・コメント)を開始した。
岐阜県では、多文化共生社会の実現を目指し、「岐阜県多文化共生推進基本方針」を平成19年2月に策定し、平成24年度からは第2期、平成29年度からは第3期の方針に基づき、施策を推進してきた。今回は、第3期の方針の期間が令和3年度末をもって終了することから、在住外国人を取り巻く環境の変化や新たな課題を踏まえて、令和4年度から5年間を対象期間とする改定案が作成された。そのため、この改定案へのパブコメ募集が実施されることとなった。
この方針によると、岐阜県内における在住外国人の状況は、「外国人県民数は増加傾向」「フィリピン、ブラジル、ベトナム、中国の上位4か国で全体の約80%」「全国と比較して、技能実習生や定住者の割合が高い」「特に、ベトナム人技能実習生の受け入れが急拡大」「公立小中学校の外国人児童生徒数、日本語指導が必要な児童生徒数が増加傾向」としている。
そのため、基本目標は、『県内の在住外国人を地域社会を構成する「外国人県民」として認識し、県民がお互いの文化や考え方を尊重しながら、円滑にコミュニケーションを図ることにより、「すべての県民が働きやすく、暮らしやすい地域社会(多文化共生社会)」の実現を目指す』としている。また、個別の具体的な取組としては、「県・市町村の行政担当者を対象にやさしい日本語研修会を開催し、行政窓口におけるやさしい日本語の普及を促進します」「大学生など若者に対して、日本語教室へのボランティア参加を促すなど、新たな日本語教育人材の確保を推進します」「学校の授業や行事への国際交流員の派遣などにより、児童生徒に対する多文化共生の意識啓発を実施します」「企業向けセミナー等を開催し、外国人材の受入れに対する企業の理解を深める取組みを推進します」などの取り組みを実施していくとしている。