日本政府は、コロナ禍の現状においても、留学生の受入れを促進するプログラム『留学生受入れ促進プログラム』に、34.45億円を投入する予定となっている。
『留学生受入れ促進プログラム(文部科学省外国人留学生学習奨励費)』は、日本の高等教育機関の国際化に資することを目的として、渡日前の予約採用などに重点化することにより、現地における大学などの入学許可を促進し、優秀な外国人留学生を戦略的に確保し、大学などに在籍する私費外国人留学生で、学業、人物ともに優れ、かつ、経済的理由により修学が困難である者に対して奨学金を給付することにより、その学習効果を一層高めるものである。この事業の令和3年度予算額(案)は34.45億円となっている。
このプログラムは「予約枠」「特別枠」「一般枠」の3つに分けて行われる。学習奨励費給付金額は、大学院レベル・学部レベルの場合は月額48,000円、日本語教育機関の場合は月額30,000円が給付される。
「予約枠」は、渡日前入学許可制度のある大学などや、日本留学試験の受験者(成績優秀者)に対し、優先的に配分するものとなる。支援人数は合計4,629人となる。渡日前入学許可者の支援人数2,765人となる。日本留学試験成績優秀者などの支援人数は2,005人となる。
「特別枠」は、国で実施する留学生の受入れ事業に採択された大学や、国が進める政策(外国人留学生の国内就職など)において実績のある大学などに対し優先的に配分するものとなる。支援人数は1,750人となる。
「一般枠」は、短大、高専、専修(専門課程)及び日本語教育機関に在籍する外国人留学生を対象とし、在籍留学生数に加え、受入大学の質を担保するための配分基準を導入しているものとなる。支援人数は合計740人となる。
2021年度留学生受入れ促進プログラム(文部科学省外国人留学生学習奨励費)採用結果によると、国立大学で学習奨励費に採用された人数は、東京大学207、東京工業大学164、北海道大学130、九州大学116、名古屋大学107、大阪大学106、京都大学103となっている。私立大学の人数は、立命館アジア太平洋大学541、早稲田大学403、京都情報大学院大学320、東京国際大学257、立命館大学248、同志社大学171、慶應義塾大学164、明治大学130、上智大学129、法政大学103となっている。