第20回アジア学術会議(SCA)が開催され、日本学術会議はオンライン形式にて参加した。
アジア学術会議(SCA)は、アジア地域における学術的な協力を促進するため、2000 年に設立された国際会議であり、日本学術会議に事務局が設置されている。アジア各国がより一層積極的に参加・貢献するために、加盟各国が毎年の会合を持ち回りで開催しており、第20回目となる今回の会議は、中国の広州およびオンラインにて、5月13日から15日にかけて開催された。
参加した国・地域は、ASEANからはインドネシア・マレーシア・シンガポール・カンボジア・ベトナム・ミャンマー・フィリピン・タイとなり、その他の地域からはバングラデシュ・中国・台湾・インド・日本・韓国・モンゴル・ネパール・パキスタン・スリランカ・アメリカ・フランス・スウェーデンの合計21カ国となった。参加者数は合計で約500名となった。
テーマは「The Age of New Materials: Innovation for Sustainable Society(ニューマテリアルの時代:持続可能な社会のためのイノベーション(仮訳))」となり、「ポストコロナ時代の包摂的で持続可能な社会のための革新:ニューマテリアルの時代に向けて(仮訳)」のタイトルの宣言文が採択された。この宣言文では、「国連の持続可能な開発目標(SDGs)に沿って、短期的および長期的な戦略的目標と目的を改善し、特定の課題について(一時的な)コワーキンググループを形成するためのガイドラインやロードマップを取り入れる」「人材育成強化、研究および協力の優先的な方向性の設定、共同プロジェクトの実施、共同出版の奨励、具体的な目標とタイムラインの設定、協力促進のための専門家データベースの構築、SCA カンファレンス中や別個にチュートリアルや研修コースを設けるなど、SCA のアカデミー間やそれを超えた国際的・地域的な協力関係を構築する」などが望ましいアクションとされている。