愛知県は、多年にわたり多文化共生社会づくりに取り組んできた個人・団体をたたえる「愛知県多文化共生推進功労者表彰」の受賞者を決定した
愛知県によると、愛知県では全国で2番目に多い27万人を超える外国人が暮らしており、近年では永住化や国籍の多様化が進んでいるとしている。こうした中で、日本人県民と外国人県民が今まで以上に国籍や民族などの違いを超えて相互に理解を深め、共に地域づくりを推進していくことが必要であるとしている。そのため愛知県では、毎年11月を「あいち多文化共生月間」と定め、多文化共生に関する理解の促進や、日本人県民と外国人県民との交流の推進に向け、普及啓発活動を集中的に行っている。この取組の一環として、多年にわたり多文化共生社会づくりに取り組んできた個人又は団体をたたえる「愛知県多文化共生推進功労者表彰」の受賞者を決定した。
「愛知県多文化共生推進功労者表彰」は、「個人の部」で2名が受賞し、「団体の部」では3団体が受賞した。
「個人の部」における、1人目の受賞者の推薦団体は、公益財団法人の愛知県国際交流協会となる。この者の主な功労は『ボランティアとして外国人児童生徒の日本語学習を支援している。教職員向け研修の講師を務めるとともに、愛知県立大学で外国人児童生徒の日本語教育に関する講座を担当するなど、日本語教育の担い手の育成にも尽力している。さらに、文部科学省の外国人児童生徒の日本語教育に関する各種検討会等の委員を務めるなど、多文化共生の地域づくりに貢献している』としている。
2人目の受賞者の推薦団体は、公益財団法人の愛知県国際交流協会となる。この者の主な功労は『ボランティアとして外国人住民や留学生などの日本語学習を支援してきたほか、地域の日本語教室の連携を図るため、「東海日本語ネットワーク」を設立し、10年間代表を、その後副代表を務めるなど、活動の主要な役割を担っている。愛知県立大学で日本語教育を担当するほか、文化庁の地域日本語教育に関する委員や研修会等の講師を務めるなど、幅広い活動を行っている』となる。
「団体の部」における、1つ目の受賞団体は、NPOまなびや@KYUBANとなる。推薦団体は、名古屋市となる。主な功労は、『居住者の約3割が外国人という九番団地(名古屋市港区)において、外国人児童生徒に対する放課後の居場所の提供や、イベントの開催による外国人と地域住民の交流促進に取り組んでいる。また、恒常的に生活支援相談会を開催するなど、地域の多文化共生推進に貢献している』となる。
2つ目の受賞団体は、特定非営利活動法人みらいとなる。推薦団体は、知立市となる。主な功労は、『外国人児童生徒への学習支援教室を実施し、保護者懇談会や進路ガイダンスも行っている。また、乳幼児を持つ外国人親子に対して、日本語や日本の生活文化に触れる機会を設け、子育て仲間をつくる場を提供をしており、外国人が安心して子どもを育てられる環境整備に取り組んでいる』となる。
3つ目の受賞団体は、多文化共生ひがしうらとなる。推薦団体は、東浦町となる。主な功労は、『日本語教室や子ども向けの日本語学習支援教室を開催するほか、日本語学習支援ボランティアの養成を行っている。また、災害時多言語支援センターの役割を担い、防災に関する講演会の開催や防災訓練の実施など、外国人の防災意識向上のための取組を行っている』となる。