法務省の出入国在留管理庁は、出入国在留管理をめぐる近年の状況として、2019年における外国人入国者数が3,118万人であり、留学の在留資格での入国者数が減少した一方、技能実習1号での入国者数が大幅に増加していたことなどを発表した。
法務省の出入国在留管理庁によると、日本への外国人入国者数は、出入国管理に関する統計を取り始めた1950年は約1万8,000人とわずかであったが、1952年に「日本国との平和条約」が発効したことに伴って日本が完全な主権を回復したことなどの理由により、1978年には100万人、1984年には200万人、1990年には300万人、1996年には400万人、2000年には500万人、2013年には1,000万人、2016年には2,000万人、2018年には3,000万人をそれぞれ突破していた。2019年における外国人入国者数は3,118万人となり、これは官民一体となった観光立国実現に向けた取組が観光客の増加を促し、外国人入国者数全体の増加につながったものと考えられている。
2019年における外国人入国者数の国籍・地域別では、中国が848万1,216人と最も多く入国者数全体の27.2%を占め、韓国が587万8,280人、台湾が466万7,445人、中国の香港が217万7,962人、米国が174万6,614人の順となっている。
男女別では、男性1,452万人,女性1,666万人となる。男性が全体の46.6%、女性が53.4%となっており、女性が男性を上回っている。
年齢別では、30歳代が最も多く、入国者数全体の24.2%となっている。また、全ての年代において女性の比率が高い。
在留資格別では、短期滞在が2,781万548人となり、新規入国者数全体の97.9%を占めている。技能実習1号ロが16万7,405人、留学が12万1,637人、興行が4万5,486人の順となっている。
技能実習1号の在留資格による新規入国者数は17万3,705人であり、2018年と比べ2万9,510人(20.5%)増加している。国籍・地域別では、ベトナムが9万1,170人で全体の52.5%を占め、中国が3万4,685人、インドネシアが1万5,746人、フィリピンが1万3,839人、ミャンマーが6,460人の順となっている。
留学の在留資格による新規入国者数は、12万1,637人となっており、2018年と比べ2,632人(2.1%)減少している。国籍・地域別では、中国が4万7,666人で全体の39.2%を占め、ベトナムが2万1,060人、韓国が8,901人、ネパールが7,406人、台湾が5,627人の順になっている。