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岸田政権の上川外相の外務省は、ALPS処理水問題や中国における邦人拘束事案などについて、日本の立場を述べるだけの対応しかしておらず、中国政府側の発表では邦人拘束には触れていなかったことが明らかになった。
日本の鯰博行アジア大洋州局長と中国の劉勁松外交部アジア司長は、6月17日に北京において協議を実施した。
日本政府の発表によると、両者の協議では、ALPS処理水に関しては、双方は日中首脳会談を踏まえ、建設的な態度をもって協議と対話を通じて問題を解決する方法を見い出していくことを改めて確認するとともに、これまでの意思疎通の進展を踏まえて協議のプロセスを加速していくことで一致した。また、日本側からは、中国側による日本産食品の輸入規制の即時撤廃を求めた。中国における邦人拘束事案などについては、日本の立場に基づき改めて申入れるのみであった。
中国政府側の発表によると、中国の劉勁松外交部アジア司長は、福島核汚染水の海洋放出問題を、建設的な方法で協議と交渉を通じて解決する方法を見つけるという両国首脳が達した重要な合意を実施するための、具体的措置を議論した。また、劉勁松外交部アジア司長は、G7サミットにおける台湾・海洋問題などの中国に関連した日本側の否定的な言動に対して、深刻な懸念と強い不満を表明した。なお、中国政府による邦人拘束には、一切触れていなかった。
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