経済協力開発機構(OECD)はOECD加盟国およびパートナー国などの65か国を対象として、15歳の学生が一週間の間に自宅で学習に費やす時間(homework)の調査結果を12月に発表した。アセアンでは、シンガポールが世界3位の9.4時間を費やしている。
この調査は2012年のアンケート結果をまとめており、1位は上海の13.8時間で、2位にロシアの9.7時間、3位にシンガポールの9.4時間であり、平均は4.9時間、日本は3.8時間であった。全体の傾向として、2003年と2012年の調査結果を比較すると宿題に費やす時間が減少しており、経済的に恵まれている学生ほど宿題に時間を費やしている。
なお、この調査結果には学校などで学習する時間は含まれていないため、学生が勉学に費やした時間の総合計ではない。例えば、韓国は64位の2.9時間で少ないが、塾や学校での特別授業に相当の時間を費やしており、日本も同様である。
今回の調査結果をうけてシンガポールの教育省は、地元メディアの取材に答える形で以下の見解を示している。
・シンガポールの9.4時間の結果は国家試験の準備をする学生がいるため、この調査結果は妥当であると考えている
・自宅で学習することは彼ら自身の成長に繋がると考えている
・近年では宿題が過度に出さているという親からの指摘もあり、今後は過度の宿題がだされないような方針を検討している
【OECDによる調査結果(主要国およびアセアンのみ抜粋)】
(順位:国名:時間)
1位:上海:13.8
2位:ロシア:9.7
3位:シンガポール:9.4
4位:カザフスタン:8.8
5位:イタリア:8.7
6位:アイルランド:7.3
7位:ルーマニア:7.3
8位:エストニア:6.9
9位:リトアニア:6.7
10位:ポーランド:6.6
11位:スペイン:6.5
12位:ハンガリー:6.2
13位:ラトビア:6.2
14位:アラブ首長国連邦:6.2
15位:アメリカ合衆国:6.1
16位:オーストラリア:6.0
17位:香港:6.0
18位:クロアチア:5.9
19位:マカオ:5.9
20位:ベトナム:5.8
23位:タイ:5.6
33位:インドネシア:4.9
35位:マレーシア:4.8
51位:日本:3.8
64位:韓国:2.9
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