三菱商事と日本政策投資銀行は、両社に加えてマレーシア大手金融機関のCIMBグループを加えた3社で、シンガポールに拠点を置きアセアン域内の中堅企業に投資を行う投資ファンドAIGF(ASEAN Industrial Growth Fund)を設立致したことを3月3日に発表した。このAIGFには、新生銀行も戦略的投資家として参画し、大和工業株式会社・日立製作所・東邦銀行などの日本企業も出資を実施している。
この発表によると、AIGFは安定的な経済成長・人口増加が見込まれるアセアン地域において、資金ニーズを有する地場優良企業に対し、成長の活力となる資金提供を行う予定である。重点投資地域は、インドネシア・マレーシア・シンガポール・ベトナムに設定し、資金提供のみではなく、三菱商事グループが有する幅広い事業ネットワーク・ノウハウ、CIMBのASEAN域内最大手金融機関としての堅固で広範な顧客基盤・高い金融ソリューション力、日本政策投資銀行のアセアン地域における投資業務の経験を融合することで、地場企業の事業価値向上を持続的に支援する。
AIGFの当初運用残高は130百万であり、今後は約1年の投資家募集活動を通じ200百万ドル規模に拡大していくことを目指す。
日本政策投資銀行は、企業理念「金融力で未来をデザインします~私たちは創造的金融活動による課題解決でお客様の信頼を築き、豊かな未来を、ともに実現していきます~」に基づき、本ファンドを活用したエクイティ投資を通じ、投資先が抱える課題を解決し、ASEAN企業の長期的な発展を積極的に支援していくことを表明している。
新生銀行は、海外の現地金融機関と連携した事業法人の海外展開の支援、中小企業のASEAN進出支援の取り組み支援の強化を従来から実施してきたことから、今回のAIGFへの戦略的な参画により、ASEAN各国の知見やネットワークを拡充し、ASEAN地域へ進出する法人支援の一層の強化に繋げていくことを表明している。
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