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フィリピンでは、台風などの自然災害が多く発生するため、大規模災害発生に備えて交通・運輸ネットワークの耐震機能強化を含む減災対策が早急に行うことが課題となっている。この課題を解決させるため、独立行政法人の国際協力機構(JICA)は、マニラ首都圏の主要2橋梁の耐震化とミンダナオ島ダバオ市内の物流改善を支援することを発表した。
この発表によると、今回の2つの支援プロジェクトは「マニラ首都圏主要橋梁耐震補強事業」「ダバオ市バイパス建設事業(南・中央区間)」として、総合計336億8900万円を限度とする円借款貸付契約にて実施される。
「マニラ首都圏主要橋梁耐震補強事業」プロジェクトでは、マニラ首都圏の主要2橋梁の耐震性向上を支援する。マニラ首都圏には、人口が急増し経済活動の最大拠点となっているが、交通・物流の要となる多くの橋梁では、耐震補強や架替が必要な状況となっている。これらの橋梁から、優先度が高いと判断したガダルペ橋およびランビンガン橋について耐震性向上のための架替・補強を実施する。
「ダバオ市バイパス建設事業(南・中央区間)」プロジェクトでは、ミンダナオ島ササ港等港湾部や同市中心部へのアクセス強化を支援する。ダバオ市中心部は、人口が過密化している事に伴い、交通渋滞が悪化しており、輸送コストを押し上げることとなっている。そのため、バイパス道路の建設および既存道路の舗装改良を通じて、物流改善と交通渋滞の改善を図る。
JICAは、今後も円借款、技術協力、無償資金協力等の多様なODAスキームを一体的に運用しながら、質の高いインフラ整備などを通じ、フィリピンの抱える諸課題の解決に向け、包括的に取り組んでいくことを表明している。
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