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先日、マレーシアのペナンに進出をされている企業の経営者の方とお話をしたのですが、以前は近くを流れている小さな川がひどく汚れていたため、そこから蚊が大量に発生しとても困っていたとの事でした。

ところがマハティール首相になってからは川がすっかり綺麗になり、全く蚊がいなくなり快適になったとのお話でした。このお話をお伺いした時は、とても嬉しい幸せな気持ちになりました。政治家のお話で楽しい気持ちになったのは初めてだったかも知れません。感激してしまいました。

マハティール首相はマハティール・ビン・モハマド(Mahathir bin Mohamad)と言いますが、1925年7月10日生まれの93歳です。これまで22年間ほど首相を務めていますが、90歳代で選挙に勝利をし国の指導者に就任をされた例は世界でもほとんどないのではないでしょうか。ましてやマレーシアでは一度も政権交代がなかった訳ですから、自らが野党から選挙で選出され野党連合を率いて政権交代を果たし、首相として新たなマレーシアをつくっていこうと努力をされている姿にはただただ驚くばかりです。

先日、男子ゴルフのマスターズで米国のタイガー・ウッズ選手が復活優勝を飾りました。離婚や病気、ケガで長い間辛い思いをしていたようですが、厳しい練習をするなど努力を続け43歳で見事に5度目のマスターズのチャンピオンとなる事ができました。偉大なゴルファーとしてこれからも素晴らしいプレイを私達に見せて欲しいと思います。

再びマハテイール首相のお話に戻りたいと思いますが、「ルック・イースト政策」という言葉を聞かれた事があるかと思います。日本が戦後目覚ましい復興を遂げた事に習ってマレーシアも経済成長を遂げよう、という事でマハティール首相が唱えた政策でした。現在は再び「ルック・イースト政策」で日本人の価値観に見習うと共にアイスランドの若者政策に学んでいく事を掲げています。2025年には先進国入りを目指すという事で積極的に取り組まれています。

93歳のマハティール首相が何故このように積極的に活動できるのでしょうか?43歳のタイガー・ウッズが14年ぶりに何故マスターズで優勝できたのでしょうか?私は、それはモチベーションの成せる業なのではないかと考えています。マハティール首相には、マレーシアを先進国にしたいという強い思いがあります。そのためマレーシア人の考え方(価値観)を変えようと、ルック・イースト政策を継続し、そして若者の人材育成に力を入れています。タイガー・ウッズは、以前は両親のため、そして現在は子供のために素晴らしいゴルフをしようと必死に取り組んでいます。こうした強い思い(モチベーション)が奇跡を生むのではないでしょうか。こうした偉大な二人と同じ時代を生きている事に心から感謝をするとともに、私達一人一人がモチベーションを持ち続け、それぞれの人生で大きく輝いていく事を目指さなければならないのだと、今更ではありますが考える機会を与えていただいたように感じています。
Terima kasih(マレー語で「ありがとう」の意)!!

【著者プロフィール】
三浦純一:1950年生まれ
フォーバル・ベトナムのシニアアドバイザーとして2年。主にホーチミンでの現地法人立上げ、工業団地進出支援。

サイエスト株式会社 海外進出支援サービス 「グローバル顧問」所属
http://www.globalkomon.com

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