アメリカ海軍がベトナムのカムラン湾に初の寄港

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アメリカ海軍は、アメリカの潜水母船とミサイル駆逐艦の2隻がベトナムのカムラン湾に寄港した事を発表した。

2隻の艦船は、ベトナム中部ダナンにおいて軍事交流や人道的支援の捜索・救難訓練を実施したのちに、カムラン湾に寄港し親善交流などを実施した。アメリカの艦船がカムラン湾に寄港するのは、ベトナム戦争以降で初めての事となる。カムラン湾はベトナム政府と中国政府が領有権を争う南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島に近く、今回のアメリカ海軍の寄港は、中国政府へのけん制の意図もあったとみられる。なお、今年の4月にはカムラン湾に日本の海上自衛隊の護衛艦も寄港している。

アメリカ政府は、中国政府と南シナ海の領有権を争うベトナム政府とフィリピン政府への軍事支援を実施していた。しかしながらフィリピンでは、6月30日に新しいフィリピン大統領にロドリゴ・ドゥテルテ氏が就任した事に伴い、従来の親米路線が変更されロドリゴ・ドゥテルテ大統領が度重なるアメリカ批判を行っている。そのためアメリカ政府は、方針が一貫しているベトナム政府との軍事交流を優先している。