ベトナムはホーチミンにおける育児のサポートを強化
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ベトナムではいわゆる二人っ子政策などの人口コントロール施策が成功し、貧困層の増加を抑えたうえでの人口増加に成功しており、アセアンでの人口数は第三位(約9,000万人)となっている。しかしながら、人口の増加に対して、都市部における政府の育児・保育のサポートが追い付いていなかった。そのため、ベトナム政府はホーチミン市における育児のサポートを強化することを発表し、このサポート活動に関するするセミナーをホーチミン市で13日に実施している。
ベトナムでは子供を出産する際の産前産後休業に対する補償も日本と比べると十分には行われていない状況であった。母親は経済的な理由により出産後の産休明けには職場に復帰するために、育児が疎かになる家庭も存在していた。また、虐待や暴力を受けた児童に対する保護策が十分では無く、改善を望む声が多数挙がっていたこともあり、今回サポートを強化することとなった。
具体的な施策としては、政府が主体となり2015年から2016年の間に特別な事情を抱える子供達への支援を強化していく。また、児童を保護するための施設を建設し、地域密着型で児童の保護を行う仕組みを構築していく予定である。これらのサポートはベトナムの国連国際児童緊急基金(ユニセフベトナム)などとの団体とも協調して実施していく。
ベトナムでは子供を育てるのは家族・親族・地域住民などによる相互扶助の精神に基づき実施するものという認識であったが、近年では生活習慣が変化してきたことに伴い、今後は育児に関しても政府が関与する方針に変わっていきそうである。