ベトナムのスッポン料理【コラム】
日本ではスッポン料理は高級料理として知られています。
一人前のコースが最低でも1万円以上はしているかと思います。ベトナムの北部ではやはり寒い時期があるせいか、鍋の料理がいくつかあります。一番有名なのが「キノコ鍋」でしょうか。そのほか「カケオ鍋」というのもホーチミンなんかではあります。これはカケオと呼ばれるムツゴロウに似た魚がメインとなった鍋になります。
ベトナムではこの他ナマズがよく食されていますので、「ナマズ鍋」もあります。一般家庭ではこの「ナマズ鍋」をよく作っていたと記憶しています。野菜をたっぷりと使い味付けは醤油ベース(ヌックマムと呼ばれる魚醤をよく使う)となります。
こうした様々な鍋の中で私がよく食べていたのが「スッポン鍋」です。スッポンは北部の方でよく取れると言われていますが、南部の道路脇でもお兄さんがスッポンを売っていたのをよく見かけました。北部では「キノコ鍋」にスッポンを入れて食べる事が多かったのですが、南部では香港風「スッポン鍋」と称しあまり具材を多く入れずにスッポンを主に食べるような鍋であったと思います。北部のスッポン鍋が様々なアクが出てゴテゴテしていたのに比べ、香港風「スッポン鍋」はスッキリとして透明感のある鍋となります。
私が通っていたレストランは次の通りです。
NHA HANG DIN KY
137C Nguyen Trai, Dist 1, Ho Chi Minh City
+84-8-839-2357
ディンキーレストランと憶えていただけたらいいかと思います。ホーチミン市の中心街にあり「ベンタイン市場」からだとタクシーで5~6分かと思います。スッポンをベトナム語では「BaBa」と言いますが、二人でビールを飲みながらこの「スッポン鍋」を食べてお会計は、2,500円程度でした。こんなに安いので毎週食べに行こうと考えていましたが、時々スッポンがない日があり普通の料理で我慢をする事もしばしばでした。私の場合はハノイでは「キノコ鍋」、ホーチミンではスッポン、ウナギ、カケオ、ナマズと食べる楽しみがたくさんありました。東京で暑い日を過ごしているとスッポンを食べて元気をつけたいと強く思います。
いまサッカーのワールドカップが行われていますが、すごい視聴率のようですね。ベトナムの人達もサッカーは大好きです。日本のチームを応援してくれるベトナム人もたくさんいます。世界中の人達が注目をしているわけですから、日本人らしく正々堂々と戦って欲しいですね。ベトナムの人達もそれを望んでいるはずです。頑張れスッポン!いや間違えました。頑張れニッポン!!
【著者プロフィール】
三浦純一:1950年生まれ
フォーバル・ベトナムのシニアアドバイザーとして2年。主にホーチミンでの現地法人立上げ、工業団地進出支援。
サイエスト株式会社 海外進出支援サービス 「グローバル顧問」所属
http://www.globalkomon.com