農作物の価格統制が行われているタイ

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タイ商務省は、全国の市民に安定的に農作物を供給することを目的として、全国の商務省関係の事務所へ農作物の価格を維持することの通達を行った。

5月22日にクーデータを実施し政権を握った軍事政権は、エネルギーや日用品の価格統制を早急に行ったことにより民衆からの軍事政権への批判を減らしており、現在もこの手法を維持している。今回の通達は農作物の価格を維持することにより民意の獲得を狙った施策と見られる。
農作物を安価に提供する場合には、生産者の農家からの買い取り価格が低くなる恐れが発生する。このリスクを軽減することに加えて安定的に農作物を市場へ供給するために、タイ政府は農家へ補助金を支払う法案を策定する予定であることを10月21日に発表している。また同時に、農家だけでなく低所得者への支援を行う法案も策定していることを明らかにしている。

一部の専門家などからは、補助金を支払うということには原資が必要となるが、現状では原資がないために公債の発行を行っており、これは債務を先延ばししているだけだという批判もあり、政権の手腕が問われている状況である。