タイ・中国高速鉄道計画で全面的に中国製技術を導入へ
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タイのアーコム運輸相は、中国政府と協議していた両国を結ぶ高速鉄道計画の首都バンコクとタイのナコーンラーチャシーマーを結ぶ区間に関しては、両政府の合意がほぼ得られる状況となったために今年の8月頃から工事を開始する予定である事を20日の記者会見の際に発表した。なお、この合意に関しては、プラユット首相が絶対権限を有している新憲法44条を発動したものとなる。
タイ政府では、自国内の物流網の整備と中国との輸出入を活性化させる事等を目的として、中国政府との間において鉄道整備に関する協議を実施していた。両国を結ぶ鉄道を構築する前に、タイ国内の鉄道整備を先に実施する事で両政府は合意しており、両国間における役割分担・技術供与・融資条件などに関する詳細の協議を実施していた。
タイのアーコム運輸相は、これらの協議がほぼ完了し、約5800億円を投入した工事が8月頃から開始される事となった事を発表した。また、このプロジェクトは中国にとってはタイの港に繋がる鉄道網を獲得出来るものであり、両国にとっての利益に繋がるものであるとの旨も述べた。鉄道整備には中国側の技術を活用し、車両や信号システムのハードウェアの大部分は中国から購入し、関連する工事も中国系企業が担当する予定となった。