シンガポールの総選挙が明日(11日)実施
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シンガポールでは、総選挙(一院制、任期5年)が明日の11日に実施される。建国から圧倒的な支持を得た与党の人民行動党(PAP)の勝利はほぼ確実とみられているが、野党の労働者党(WP)が議席をどこまで拡大出来るかが焦点となっている。
労働者党では、国民が懸念している外国人労働者問題と、所得格差などを主な論点に挙げている。外国人労働者の受入れが拡大しているため、結果として自国民の雇用を奪うこととなり、更には住宅費の高騰に繋がっているとしており、外国人労働者問題の受入れを制限するなどの案を出している。
与党の人民行動党では、3月に死去した建国の父のリー・クアンユーの功績を全面にあげ、建国50周年を迎え国民の間で高まる愛国心を称賛し、従来と同様の方針で国政を進めることが最善であると国民に訴えている。外国人労働者問題に関しては、シンガポールの出産率が1.29%と極めて低いこともあり、、このままでは国内市場は縮小の一途を辿るのみであるため、海外からの労働者をある程度は受け入れる必要があると説明している。
シンガポールの選挙は、与党に有利な選挙制度ということもあり、今回の選挙も与党の勝利に終わることは確実である。しかしながら、言論の自由が制限されている現状や外国人労働者問題などにより、与党への不満の声が増加していることからも、野党の労働者党の議席が増加する可能性は十分にあるとみられている。