東芝はシンガポール鉄道向けに駆動システムを提供
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株式会社東芝は、シンガポールの鉄道事業者であるSMRT(エス・エム・アール・ティ)社の車両に、東芝社の永久磁石同期モーター(PMSM)を用いた駆動システムの採用が決定したことを発表した。対象となる車両は、C651系車両の19編成であり、実際の納入は2016年からとなる予定である。
今回のシステムは、東芝とSMRTのエンジニアリング子会社であるシンガポール・レイル・エンジニアリング(Singapore Rail Engineering)との合弁会社レイルライズ(Railise Pte. Ltd.)を通じて納められる予定である。納入対象となる車両は、ノース・サウス・ライン(南北線)のジュロン・イーストからマリーナベイまでの約45Kmを結ぶ路線と、イースト・ウェスト・ライン(東西線)のジュークーンからパシリスまでの約57Kmを結ぶ路線を走行する更新車両を対象としている。
(シンガポールの駅の様子:自社撮影)
今回提供する永久磁石同期モーターは、97%以上の高いエネルギー効率を達成しており、モーター内部の発熱量が減ることから、モーター内部を密閉し自己放熱によって本体を冷やす「全密閉・自冷式」の冷却方式の採用が可能となり、騒音の低減、メンテナンスの簡素化を実現している。
東芝は、今後もシンガポールでの実績をもとに、海外の鉄道事業者へ省エネ性能の高い鉄道システムを提案することで、交通システム事業のグローバル展開を加速することを表明している。