静岡県のシンガポールへの県産農産品の輸送実験は良好
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静岡県は、清水からシンガポールに向けて高規格コンテナによる県産農産品の輸送モデル事業を実施した事を発表した。
日本政府では、農林水産物の輸出を積極的に推進しており、農産品の海外輸出にあたって鮮度保持機能の高い高規格冷蔵コンテナを活用して機会の拡大を図る動きが活発化していた。そのため静岡県は、県では初めて運用されるコンテナ(デンソー製高規格リーファーコンテナ futecc)を活用して、清水港からシンガポールに向けて県産農産品の輸送実験を実施した。
輸送実験は、2月9日に輸送貨物の搬入・計測等を実施し、15日から26日にかけて清水港からシンガポール港への海上輸送を実施し、28日に輸送貨物の鮮度調査とバイヤーによる評価を実施していた。輸送貨物した物は、昨年度に引き続いて輸送したものが「イチゴ」「メロン」「みかん」「トマト」「柿」などとなり、初めて輸送したものが「ワサビ」「セルリー」「生椎茸」などとなる。
経済産業部農林技術研究所による定量的評価の結果は、イチゴ等ではやや変色がみられたり傷がついていた場合もあったが、柿・ワサビ・温州みかん等に関しては問題が無かった。現地バイヤーの意見は、概ね良好であり、特に葉物野菜は期待以上の結果であるとしている。
静岡県は、この鮮度保持技術の検証結果を活用し、静岡県産の農産品の輸出拡大に繋げていく方針である事を表明している。