日本はフィリピンの配電網機材整備を支援
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独立行政法人のJICA(国際協力機構)は、フィリピンのミンダナオ地域における配電網整備用機材の整備を支援するため、7億7,100万円の無償資金協力を実施する事を発表した。
フィリピンのミンダナオ島中西部は、長年にわたる紛争が発生していたために、国内でも有数の貧困率が高い地域となっていた。この地域では基本インフラも整備されていないため貧困率が改善されておらず、インフラ整備が喫緊の課題となっていた。特に電力インフラは、1970年代から1980年代に整備されたものとなり、現在も深刻な老朽化が進んでいる状況であった。そのため日本政府は、フィリピンのミンダナオ地域の平和を支援する活動の一環として、電力整備の支援を実施する事を決定した。
今回の支援プロジェクトは「バンサモロ地域配電網機材整備計画」として、7億7,100万円の無償資金協力が行われる。実施期間は約2年間を予定しており、国家電化庁が主体となり実施される。具体的には、配電線の区間の更新に必要な工事用車両や配電機材(配電線・配電柱・接地線・柱上変圧器)等の調達や、詳細設計・調達監理等のコンサルティング・サービスも行う。これらの整備が完了した際には、可能送電電力が約1.4倍となる見込みであり、配電ロス率や停電時間の低減なども見込まれている。