不正蓄財していた場合には辞任する、フィリピン大統領
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フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、自身が20億フィリピンペソの不正蓄財をしていた事が証明された場合には辞任する事を16日に表明した。これは、国軍出身で上院議員のアントニオ・トリリャネス(Antonio Trillanes)氏からの不正蓄財疑惑の追及を受けたためである。
アントニオ・トリリャネス議員は、大統領選の時点からドゥテルテ大統領への度重なる批判を実施していた。当選後もドゥテルテ大統領への批判を繰り返しており、特に強硬的な海外政策を批判していた。なお、アントニオ・トリリャネス議員は、2003年に海軍士官としてクーデター未遂事件を指揮していた人物である。
このトリリャネス議員は新たに「ドゥテルテ大統領は不正蓄財をしている。内縁の妻と娘を利用した蓄財もしている。これらを裏付ける資料を私は市民達から受け取っている。もし私の主張が間違っていた場合には、私は上院議員を辞任する。大統領は自身と関連する者の銀行口座を即時に開示すべきである。」との追及を行った。
ドゥテルテ大統領は「20億フィリピンペソ(約4千万ドル)を不正に蓄財してきた証拠か、私名義の銀行口座に5億ペソの総資金を持っている事が証明された場合には、大統領を即座に辞任する。トリリャネス議員の指摘は古く使い古されたものである。」と明確に表明し追及を一蹴している。また、ドゥテルテ大統領の主張では、妻と娘はそれぞれ自身の職業を持っており、それぞれが自分の能力で稼いだ金額はあるものの、不正に取得した財産は無いとしている。