中国はフィリピンへの武器供与を肯定も否定もせず

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中国外務省は、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が中国政府とロシア政府から武器を購入する方針であると述べた事に対して、ドゥテルテ大統領の発言は認識しているが具体的な事は把握していないと回答し、肯定も否定も行わなかった。

フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は国内向けに13日に実施した演説において、ロシア政府と中国政府から武器購入を行い、必要となる資金もそれぞれの国から調達を出来るとの旨を発表していた。

中国外務省で14日に実施された定例記者会見の際に、記者から「フィリピンの大統領は、自国にとって有利な条件で中国から武器を購入できるであろうと述べていました。中国政府はこの件に関して、どの様な期待を持っていますか?また、フィリピン政府とは武器購入に関する議論を実施した事がありますか?」との質問を受けた際に、外務省の報道官は「私はドゥテルテ大統領の発言は認識していますが、具体的な事は把握していません。中国政府はフィリピン政府と交流を強化するための活動を促進していきます。」と回答している。

フィリピンの現地メディアでは、今回の大統領の発言を様々な角度から分析している。大統領はいつも通りの大袈裟な発言を行っているだけであり、実際に中国とロシアからの武器購入が決まっているわけではないだろう、というのが大勢の見方であった。また、現在のアメリカや日本からの武器調達条件を、更に良い条件にするための駆け引きの発言ではないかとの分析も行われている。