フィリピンに日本供与の巡視船が到着、南シナ海問題で支援

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フィリピン政府は、日本政府が円借款事業により供与する巡視船が、18日にマニラ港に到着した事を発表した。

日本政府は中国政府と南シナ海で領有権を争うフィリピン政府の海上警備能力向上のために、187億円の円借款事業により10隻の巡視船を供与する事を2013年に決定していた。これはフィリピンのアキノ大統領(当時)が、南シナ海で不当な開発を進める中国政府に対抗するために日本に巡視船の供与を要求しており、安倍首相が承諾していたものである。

フィリピン政府の発表によると、10隻の巡視船は順次フィリピン政府に供与されるが、全ての巡視船が引き渡されるのは2018年8月頃となる見込みである。これらの巡視船は機関砲などの武器を搭載していないが、敵から攻撃された事を想定して装甲を強化しているために、武器として扱われる事となるが、日本政府は防衛装備移転3原則を緩和していたために、フィリピン政府に巡視船を提供する事が可能となっている。今回引き渡された巡視船は「Tubbataha(ツバタハ)」と命名され、8月22日頃にフィリピン沿岸警備隊に配属される予定である。

フィリピン政府は、今回の巡視船の供与は両国関係の友好関係の強化に繋がることであるとし、今後も日本との海上協力を進めていく方針である事を表明している。