日本はフィリピンの農地改革インフラ整備を支援

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日本政府はフィリピンの農地におけるインフラ整備を支援していたが、この整備が完成した事に伴いケソン州アグダンガン町にて引き渡し式典を実施した事を発表した。

フィリピンでは土地を所有していない農民の貧困削減を目標として、農民へ土地を配分し所得を向上させるための施策を実施していた。しかしながら農地においては、基本インフラや農業関連施設が整備されていないために、農民が土地を所有しても所得が向上しないという状況に陥っていた。この状況に対しての国の支援は十分に行われておらず、農地におけるインフラ整備は喫緊の課題となっていた。そのため日本政府は、この農地におけるインフラ整備を支援する事を決定した。

この支援プロジェクトは供与限度額が118億200万円となる円借款事業「農地改革インフラ整備計画(III)」として2007年に実施する事を決定していたものである。この支援では、フィリピン全土において農地改革を行ったコミュニティを対象として小規模灌漑施設などのインフラ整備を支援した。また、コミュニティ間の情報交換・広域連携機能を促進するための情報マーケティングセンターなども設立している。

引き渡し式典はケソン州アグダンガン町で実施され、日本大使やJICAフィリピン事務所などの関係者の約200人が参加した。このアグダンガン町はココナッツの産地であるが、今回の支援で整備された農道が出来る前は、馬を利用してココナッツを輸送していた。しかし、農道が整備された事により車での輸送が可能となり、輸送性が大幅に改善されている。