日本はフィリピン農家の交通インフラ整備を支援
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日本政府は、フィリピンのミンダナオ島ザンボアンガ・デル・スール州モラブ町における現地農家に向けて、輸送インフラを整備する支援を実施していたが、この整備が完了したことにともない、引き渡しおよびに式典を開催したことを在フィリピン日本大使館は発表した。
この支援は、日本政府がミンダナオ地域の和平構築を支援するための支援案件J-BIRD (Japan-Bangsamoro Initiative for Reconstruction and Development)と総称するプロジェクトの一環として実施されていた。モラブ町の米農家では、生産コスト(種、肥料、農薬等)が高騰しており、輸送コストも合わせて高騰していたために、貧困に陥る農家が多数存在していた。農家の多くは、生産した農作物を共同倉庫や市場に運ぶ手段を有していなかったために、仲介人のトラックなどを利用する必要があり、特にこの仲介コストが大きな負担となっていた。
これらの問題を軽減するため、日本政府は草の根・人間の安全保障無償資金協力「農作物輸送用車両整備計画」(資金供与額:65,333米ドル(約780万円))を実施することを平成27年3月下旬に決定しており、この整備が無事に終了することとなった。この整備では、農産物輸送用トラック2台を供与したため、現地農家の間における農産物輸送の高速化が図られるとともに、農産物の輸送に係るコストを約50%低減する事が可能となり、現地農家の収入増加が期待される。