フィリピンの11月の消費者物価は1.1%増、食品価格が上昇
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フィリピン統計局は、フィリピンにおける11月の消費者物価指数(CPI)上昇率が、前年の同月と比較して1.1%増だったことを12月4日に発表した。前月の10月との比較では、0.7%の上昇であった。
消費者物価指数(CPI)とは、インフレ指数とも呼ばれており、一般消費者が商品やサービスなどを購入する際に、商品を購入する価格の変動を表す指数である。この指数が上昇していると商品・サービスなどの価格が上昇することとなり、下落している場合には価格が下落していることとなる。
統計局の発表によると、今回のCPIの上昇は野菜価格が上昇したことにより、結果として食品全体のCPIが増加したことが影響している。エネルギー価格は下落したが、食品の増加率が上回った。エネルギー価格の変動は不安定であるため、来月以降は価格が急上昇する可能性もある。なお、通年の11月の指数と比較した場合には、今年の11月の指数は低くなっている。
中央銀行は、今回のCPIの上昇は通常の範囲内での変化であるため特段の問題はなく、特別な対策は実施せずに今後も推移を確認していくとの旨の見解を発表している。しかしながら、一部のエコノミスト達からは、CPIの上昇は長期的にみた場合にはフィリピンの経済成長の阻害となる恐れが強いため、今後も上昇が続く場合には政府は抑え込む必要があると指摘している。