フィリピンでの睡眠薬強盗と置引き被害に大使館が注意喚起
在フィリピン日本大使館は、フィリピンに旅行する人や在住する人たちに向けて、2018年に入ってからマニラ首都圏の特にマニラ市内において邦人が睡眠薬強盗や置き引きの被害に遭う事件が発生しているため十分に注意するように注意喚起を行った。
大使館の発表によると、睡眠薬強盗の手口は、観光地やショッピングモール等の日本人が多く訪れる場所で「どこから来たのか」などと声をかけられ、その後にレストランなどで誘われるままに飲食を共にすると、睡眠薬で意識がもうろうとして気がつくとホテルや路上に一人で放置されクレジットカードや金品などが盗まれているという手口となる。犯人は、一人の場合も複数人の場合もあり、性別・年齢を問わずに家族連れでも油断は禁物としている。また、睡眠薬の影響で身体に重大な変調を来すおそれもあるために、十分な注意が必要としている。
予防策としては、片言の日本語で話しかけてきても、見知らぬ人に誘われるままについていかないようにする必要があるとしている。睡眠薬強盗は早いタイミングで睡眠薬を飲まされている場合もあるので、危ないと思った時にはもう手遅れの場合がほとんどである。自分は英語ができるから大丈夫、自分は体力があるので何かあっても抵抗すれば大丈夫、と考えることは誤りとしている。
置き引きの手引きは、レストランのイスにかけてあるバッグを盗む手口や、仲間が小銭を落として気を引いている内に他の仲間が荷物を盗んでいく手口などの様々な手口があるとしている。繁華街にあるファーストフード店では、多くの置き引き被害が発生している。
予防策としては、自分の荷物から目を離さずに身体から離さないことにより、犯行の対象にならないように気をつけることが必要であるとしている。犯人側も、警戒している人や荷物を肌身離さず持っている人の荷物を盗むのは簡単ではないため、対象から外れる傾向があるとしている。