遺跡に上る行為を禁止した法案が翌日には訂正、朝令暮改が常態化するミャンマー

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ミャンマー文化省は、仏教遺跡が多数存在するバガン遺跡において、遺跡であるパゴダに上る行為を禁止する法案を22日に発表していたが、観光産業および観光客などからの猛抗議を受けたために、23日の夜には法案を一部修正することを発表した。この変更に地元の人々からは、迅速な対応を賛美する声と、役人たちが何も考えずに法案を作っているのでは、という2つの声に別れている。

ミャンマーの中部に位置するバガンには、3000を超えるパゴタ(ミャンマー様式の仏塔)が存在しており、多数の外国人観光客が訪れる人気のスポットとなっている。この地域に訪れる観光客は、パゴタに登り高い所から景色を楽しんでいたが、この行為により一部の観光客が落下し怪我をするケースが存在していたため、観光客の安全を確保するために、ミャンマー文化省はこの上る行為を禁止することを22日に発表していた。

しかしながら、現地の観光産業関係者と観光客からの猛抗議を受けたために、この法案を一部変更し、一部のパゴダでは上る事を禁止しない事に変更することを翌日の23日に発表した。今回の法案が施行された場合には、観光客が減少する恐れがあったため、現地の観光産業関係者からは抗議の声が挙がっており、そもそも関係者との事前調整も十分に行われていなかったために、今回の事態が発生してしまっていた。

バガンで観光業に携わるツアーガイドに今回の騒動についてコメントを求めたところ「法案がすぐに変わるのはミャンマーでは普通の事です。そもそも、法案が作られたとしても、その通りに運営されないのが普通です。正直な事を言えば、今回の法案が当初の通りに施行されたとしても、役人がいない所では誰も従っていないでしょう。」とのコメントを頂いた。