堅実に発展しているマレーシアのマラッカ
マレーシアのマレー半島西海岸南部に位置する港湾都市であるマラッカは、2008年にマラッカの街並みが歴史的な価値があると判断され、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されたことに伴い、近年では観光客が増加している。この観光客の増加に伴い、ショッピングモールなどの建設が相次ぎ、マラッカの発展が進んでいる。
(サンチャゴ砦の様子)
マラッカは様々な国に支配されていたため、多様な文化・遺産を持つ都市である。マラッカ王国の建国は、1396年頃にスマトラ島のマレー系海上交易国家であるシュリーヴィジャヤ王国の最後の王子が建国した。その後は支配国が目まぐるしく変わり、1511年にポルトガル、1641年にオランダ、1824年にイギリス、1941年に日本、1945年にイギリスとなった後に、1957年に完全独立をはたす。そのためマラッカでは、オランダ広場、セント・ポール教会、サンチャゴ砦、マラッカ・スルタン・パレスなどの観光資源が存在する。これらの観光資源を求めて、マレーシア国内および近隣諸国から多数の観光客が訪れている。シンガポールから車で約3.5時間という立地でもあるため、シンガポールからの訪れる観光客も多い。
(オランダ広場の様子)
(オランダ広場の様子)
現地のツアー会社にマラッカの現状をインタビューしたところ、以下のコメントを頂いた。
「観光客が増えたため、この観光客向けのショッピングモールの建設などが相次いでいます。このモールなどでは地元の人達を雇用するため、生活水準が少しづつ改善されています。また、海外からモールの管理責任者などの立場で赴任してくる人々がいるため、これらの人々に向けて高級サービスを提供するための施設・ショップも増えています。近年では、高度な医療サービスを提供するため私立の病院も建設されましたが、これらの高級施設は現地の人々にとっては非常に高額であるため利用する事は出来ません。まだまだ発展途上ではありますが、マラッカは今後も堅実に成長していくと思われます。」